ベトナムにおけるバナナ生産企業との基本合意のお知らせ

 このたび、CONSAM株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:久留米修、以下、CONSAM)、VIETNAM BANANA INVESTMENT JOINT STOCK COMPANY(本社:ホーチミン市、会長: LE XUAN PHUONG、以下、VIET BANANA)は、VIET BANANAのバナナ栽培から加工、出荷(輸出)までの作業プロセス管理にCONSAMが提供するICTソリューションを適用することで、作業プロセスの透明化とトレーサビリティーを確保し、VIET BANANAのバナナが安心・安全であることを保証する取り組みで基本合意しましたのでお知らせいたします。

基本合意の狙い

 本事業は、ICTソリューションによってバナナ生産現場の作業プロセスを均一化し、バナナ品質の安定化を進め、日本の市場に受け容れられるバナナの生産を実現します。また、日本の検疫を視野に入れた作業プロセスを実現することにより市場拡大を図るとともに、将来のTPP発効に備えることを目指しています。

 本事業を通じて、「バナナ生産農家の収入向上」を実現し、さらには新たな加工製品の創造、ブランド化によるベトナムバナナ産業に寄与することを目指します。

背景と方針

 国際連合食糧農業機関(Food and Agriculture Organization: FAO)が2016年4月のレポートで新パナマ病について「世界で最も破壊的な病気の一つ」と取り上げているように、新パナマ病は1990年に台湾で発見されて以降、アフリカ、オーストラリア、中東へと伝搬、その猛威を振るっておりバナナ供給への不安が広まるとともに、価格の高騰も懸念され始めています。安価で美味しい身近なフルーツであるバナナの安定供給は大きな課題と捉えています。

 ベトナムにおいて新パナマ病は発生しておらず、今後もこの環境を守りながら世界の消費者の皆さまへ美味しくて安心・安全なバナナをお届けしたいと考えています。

 VIET BANANAは高地に農場を保有し、味、形状などの面で高品質なバナナを生産するとともに、ドゥバイや上海へ輸出しています。

 TPP発効を目前にし、VIET BANANAには市場拡大を目指すうえで日本の検疫をクリアできるまでの品質の向上・安定化と、日本の消費者の皆さまに安全性を確認して頂くためのトレーサビリティーの確保という課題があります。

 CONSAMは上記課題を解決するためにバナナ生産における作業プロセス(栽培から、一次加工、出荷、輸出までの一連の作業)と、日本の検疫(農林水産省の輸入植物検疫、厚生労働省の食品衛生法に基づく審査)におけるバナナ生産上で意識すべきポイントを関連付けたデータベースを構築し、生産現場に適用することで作業管理の徹底に役立てバナナの品質向上・安定化に寄与するとともに、作業履歴を保存することによるトレーサビリティーの確保を目指します。

 また、農産物のみならず、水産物等においても同じ課題があると認識しており、このソリューションを他国、他事業、他分野へ展開することで世界に貢献していきたいと考えています。

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基本合意の概要

ICTソリューションの概要

 バナナ生産プロセスの作業内容を定義、日本検疫データをデータベース格納したシステムを用意します。農場管理者は、作業日に実施する作業内容や注意事項をシステムで確認し農作業実施者へ指示します。農作業実施者は指示通りの作業を実施するとともに実績を作業管理者へ報告し、農業管理者が作業結果をシステムへ入力することで、品質の安定化とトレーサビリティーの確保を実現し「安心・安全なバナナ」を保証します。また、経営者は生産状況、出荷可能量を逐一把握出来るようになり、お客様からの注文に確実に応えることが可能となります。

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スケジュール

2016年10月から着手し、2017年3月末までにICTの導入を目指します。

事業用地

ベトナム ダクラク省(Đăk Lăk, Ea Súp, Ia Lốp/英語表記:Dak Lak, Ea Sup, Ia Lop)

本件に関するお問い合わせ

CONSAM株式会社(お問い合わせフォーム
 住所:〒105-0004 東京都港区新橋5丁目6-4 トゥシェ新橋 902
 電話:050‐5307‐8729
 FAX:03‐3720‐4200
 Mail:kurume@consam.jp

VIETNAM BANANA INVESTMENT JOINT STOCK COMPANY
 電話:+84-8-3969-9368